『マクベス』観劇から占星術とシェイクスピア
占星術にからめてこの夏のロンドン話をもう少し。
8月にテムズ川南岸のグローブ座で『マクベス』を観劇した。
舞台上から俳優たちが観客をいじり、唾を思い切り飛ばしながらブラックジョークもどぎつく(半分程度しか理解できなかったけど)立ち見最前列の観客は舞台に両手を置いたり頬杖ついたり、上演中でもビール片手に気楽に観劇できるシェイクスピアの世界を堪能した。16世紀には庶民もこうやって楽しんでいたとしたら羨ましい。
ご存知の通り『マクベス』はシェイクスピア四大悲劇のひとつ。
反乱を鎮めたスコットランドの凱旋将軍として勝利に酔ったマクベスが、国王殺しを魔女たちから予言という形でそそのかされる。その野心からマクベスは国王を殺して予言通り国王になるのだが、国王を殺したことで彼は眠れなくなってしまう。悪に徹することができず嫌悪や失望にさいなまれながらも、自分がスコットランド国王として生きていくためにマクベスは更に多くの人間を殺していくことになるのだ。
悪の国王として人生を謳歌することなく、その人生をきっちり見つめて恐怖の生活に追い詰められてしまうのがマクベスの悲劇なのだろう。
シェイクスピアの作品には太陽や月、惑星に関連した表現が出てきて占星術を彷彿させるセリフも少なくない。マクベスにも月をからめたセリフがあったと思う。
今回の観劇をきっかけに向学心が湧いたこともあり、占星術からシェイクスピアにアプローチする書籍をアマゾンで注文した。
新月の日に記しておこう。
"Shakespeare and Astrology: From a Student's Point of View "
Professor of Law William Wilson Sir (著)