迷子の大人惑星ノート

西洋占星術(ホロスコープ占星術)のチャートから時折顔を上げ、 実際の宇宙や天文を楽しむ準星空案内人。惑星ファンといっても物理が苦手な中年宙女(そらじょ)の 考察ノート。

昼と夜


大気の影響や日の出と日の入りの定義など厳密なことはスルーして、
春分の日の昨日は、太陽は真東から昇り真西に沈むので、
昼夜の長さはほぼほぼ同じとなる状態だった。

大学時代英文学を専攻した中年宙女。絞りかすのように残った記憶をたどって、ホコリをかぶっていた本を取り出した(これは電子書籍ではできないワザだな)。昼と夜の長さが同じになる春分の日を引用したセリフがシェイクスピアの『オセロ』にあったので記念に引用してみる。
第二幕第三場 イアーゴのセリフ

You see this fellow that is gone before;
He is a soldier fit to stand by Caesar
And give direction: and do but see his vice;
'Tis to his virtue a just equinox,
The one as long as the other: 'tis pity of him.

どうです、いま出て行ったあの男。
軍人としてはシーザーと肩を並べ、その指揮ぶりも一流です。
だがどうですか、あの悪い癖は―
美徳悪徳が、春分の日の昼と夜のように、
ちょうど半々だ。まことに惜しい。
(『オセロ―』小田島 雄志 訳)


善と悪が半々ということは、善人に見えてもある日を境に悪人にもなる奴ですぞと
陥れる策略の香りがぷんぷんのセリフではないか。


さて、昨日牡羊座0度からスタートしたこの1年、昼と夜が同じ長さだったニュートラルな状態が終わり、聖女になるか、悪女になるか、中年宙女はもちろん悪女を目指そう。